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DURCUS ONE/RECTUS 14″ 納車(その3)

続いて骨組(フレーム)の各部を調整して参ります。

 

フレームと前輪を支えるフォークと言われる部品を接続する部分にも、車軸と似たような構造が見られます。

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車軸同様グリスが必須の部分ですがこの部分もダーカスワン/レクタスはぬかりがなく、しっかりと注入されています。

 

駆動系統の根幹のクランクですね。

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ダーカスワン/レクタスのクランクはBMXやビーチクルーザーで伝統的に採用されている、『ワンピースクランク』という規格になります。左右クランクとアクスルが一体となっているためにワンピースと言われています。

 

玉あたり調整はチェーンドライブの逆側で行います。

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車軸同様にガタの無いようにしつつスムースに回転するよう、『ちょうど良い』調整が必要となります。ちなみに調整用のねじ山は逆ネジとなっております。

 

小さな手でもなんとかブレーキ操作が出来るよう、レバーの支点がハンドバー至近に配置され、造りもコンパクトなブレーキレバーが採用されています。

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意外に思われるかもしれませんが、このように、使用される層を考慮した部品はそうは採用されません。安全が叫ばれる時代ではありますが、幼少期の車両は『どうせすぐ小さくなってしまうし・・・』っという考えがまだまだ支配的で、ブレーキ関連部品の優先順位が低いのが現状です。

 

左がダーカスワン/レクタスに採用されているキャリパーで、右が通常の成人層向けのBMXに採用されているキャリパーです。

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少々わかり辛い写真で恐縮ですが、アーチを開くためのバネの太さが微妙に異なるのが確認頂けるかと思います。

 

ブレーキを制御するケーブルも、レバー側の入力が出来るだけロスすることなくキャリパーに伝わるよう、ケーブル専用の低粘度グリスを薄く塗ります。

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このグリスは本来は変速機を制御するケーブル用にリリースされているのですが、ワイヤー引きのブレーキにも効果が期待出来るので使用しております。

 

ブレーキシューが取り付けられる部分もリムに対して完全に平行ではないので、時にはスパナ等で曲げ直して補正し、リムにブレーキシューが的確にタッチするように調整します。

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荒療治のように感じられるかもしれませんが、この調整をするかしないかで、ブレーキのフィーリングはかなり違ったものになります。

 

全ての調整・組み立てが完了したら、お店のシールを貼ります。

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シール貼りは必須項目ではありません。僕の自己満足です。苦笑

 

いよいよ完成間近。おうかがいしている使用者さんの体格を考慮し、ハンドルバーやシート(サドル)を適切な角度・位置に定めて固定します!(その4へ続く。)